海外で活躍する日本人が珍しくなくなったこの時代。
ワインの世界でも、多くの日本人醸造家が海外に拠点を置き活躍しています。
そんな中、今回はニュージーランド、セントラル・オタゴでワインを造るSato Winesの佐藤 嘉晃氏を講師に迎え、スタッフ向けにトレーニングを行なっていただきました。
セントラル・オタゴと言えば、南緯45度に位置する世界最南端のワイン産地のひとつとして有名で、ニュージーランドの中で唯一、半大陸性気候の産地。昼夜の寒暖差が激しく、降雨は冬場に限られ、夏場はほとんど雨が降らないといいます。これにより、酸とのバランスがとれ成熟したブドウの栽培が可能になり、ブドウの病害のリスクが下がるといいます。
今回テイスティングしたアイテムは5種類。写真のような地図を見ながら、畑の位置を確認し、その地のテロワールの解説をしていただきながら、味わいの違いを比較をするという興味深いテイスティング。
佐藤氏がワインを表すときに何度も使った「美しいワイン」という言葉がとても印象に残っています。その「美しさ」が全てのワインに現れていて、その土地の個性をナチュラルに表現した「綺麗」なワインという印象。
佐藤氏のこだわりは、有機及びバイオダイナミック農法で育成されたブドウから造ること。
そして、亜硫酸の添加は極力控え、人の手の介入を減らし、「ブドウだけ」でワインを造ること。
現在は契約畑のブドウからワインを造るSato Winesですが、今後の展望として、ドメーヌ化を目指すと語った佐藤氏。既にピノ・ノワールや、ガメイ、カベルネ・フランなど様々な品種を植え、準備を進めていると言います。
自社畑から造るSato Winesのワインが今から楽しみでなりません。
ソムリエ
富滿 勇希
25 Sep, 2019