昨年までたくさんの生徒さんに初級、中級コースを受講していただき、上級コースを開いてほしいとのお声をたくさんいただきました。
そして、2013年1月23日より「コンラッド東京 ワインスクール」の上級クラスをスタートすることができました。
上級クラスのテーマは、「変化」。
第一回目の講義は、温度による変化をテーマに同じ銘柄のワインを異なった温度で飲むといったいどのような違いが生まれるのかについて。
今回は白(カリフォルニア産)・赤(ボルドー産)・甘口(ソーテルヌ)ワインの3種類をテイスティングしながらこれらを紐解いて講義を行いました。
一般的に酸味と渋みは低い温度でより感じやすく、甘味とアルコールは温度が高めの時に強く感じます。
例えば、白ワインは渋みが少なく酸味が味わいの中心なので、冷たい温度で飲むほうがより味わいが引き立つのです。
一方、赤ワインは渋みとコクが特徴ですが、温度が低すぎると酸味と渋味が強烈にたってしまい、おいしく味わえません。
反対に、コクやまろやかさは低い温度では感じにくく、むしろ高めの温度でより感じやすいのです。
とはいえ、やはり実際に体験していただくのがわかっていただくのに一番良い方法です。
講義の準備をしている際、ボルドーワイン(赤)をクラッシュアイスでキンキンに冷えたアイスバケツにいれる作業はなんとも不思議な感覚でした。
実際にテイスティングしてみると、味わいのタイプによって「温度」というのはいかに重要なのかが皆様にもご理解いただけたと思います。
しかし、細かく分析すると季節にもよりますから今回飲んだ”適切な温度”のワインも夏に飲むときには異なってくるでしょう。
奥深いワインの世界。
次回のテーマは「グラス」です。
ワインスクールの生徒の皆様、お楽しみに!
ソムリエ
北原康行
01 Feb, 2013