2016年、フランス、ブルゴーニュ地方を訪れた際にいくつかドメーヌを回ったが、最も印象的だったのがこの「ドメーヌ・ド・ラ・ボングラン」。
今回当主のジャン・テヴネ氏の息子であるゴーティエ氏の来日を機にスタッフ向けトレーニングが行われました。
私はなんとも嬉しい2年ぶりの再会!
今回は3種のワインをテイスティングしながら、ゴーティエ氏の解説を近い距離で聞けるというなんとも贅沢なトレーニング。
テイスティングしたアイテムはフラッグシップの「マコン ヴィラージュ テヴネ・カンテーヌ 」、先代と、現当主の名前の頭文字がワイン名になっている「ヴィレ・クレッセ キュヴェ EJテヴネ」、そして生産量が極めて少ない貴重な「ヴィレ・クレッセ キュヴェ ルヴルテ」の3種。
ドメーヌは、ヴィレ村とクレッセ村の間にあるカンテーヌ村に位置し、そのカンテーヌ村の丘陵の麓に約9ヘクタールの畑を所有しています。
ドメーヌの名称「ボングラン(Bongran)」は「Bongrain(良いブドウの粒から出来るワイン)」に由来しています。
このドメーヌ・ド・ラ・ボングラン、その名の通り、畑、ブドウ栽培のみならず、醸造、熟成に至るまでこだわり尽くしのドメーヌなのです。
畑は、厳格なビオロジック農法を実践していましたが、2012年にエコセール(ECOCERT)認証を取得。醸造に関しては低温でゆっくりと行うアルコール発酵の期間「マコン ヴィラージュ テヴネ・カンテーヌ」でなんと約16ヶ月、「ヴィレ・クレッセ EJテヴネ」に関しては驚きの約24ヶ月。使用する「タンク」「酵母」アルコール発酵が終わった後の「熟成期間」これでもかと言うくらいに細部にこだわりを見せます。ゴーティエ氏も職人気質がひしひしと伝わってくるお人柄。
ヴィレ・クレッセのワインというより、まさに「ボングランのワイン」という印象。
そんなゴーティエ氏が造るワイン、キュヴェによっては貴腐化したブドウが含まれるというが、共通して、ブドウの成熟度を感じさせる心地良い蜜を思わせる「甘み」が特徴的で、活き活きとした酸味とのバランスもまた素晴らしく、熟成のポテンシャルも十分に感じさせるワイン。
今回テイスティングした「ヴィレ・クレッセ キュヴェ ルヴルテ」で良いボトリティスが付いた年のみ(貴腐化ブドウ20%〜30%)造られるキュヴェで10年に2、3回しか造られないという希少さ。今回は2006年ヴィンテージだったが、その生産量、なんと2500本。
しかし、ボングランには貴腐化ブドウ100%の幻のワインがあるとか…
またブルゴーニュを訪れる機会があれば必ず訪問させていただきたい、とても嬉しい再会&トレーニングでした。
2年前、訪問させていただいた際の写真をいくつか紹介させていただきます。
とても柔らかい土質、踏み入れた足が少し沈む感触を今でも覚えてます。
土壌とブドウの解説をするゴーティエ氏。
ゴーティエ氏が造るこだわりの「シャルドネ」。
ソムリエ
富満 勇希
13 Nov, 2018