先日、山梨から戻ったエグゼクティヴ ソムリエの森と入れ替わりで、今年も行って来ました!山梨!(私は今回が初めてです)
今回は今年入社した新入社員を中心とした若いチームメンバーで、サントリー様のご協力のもと、登美の丘ワイナリーについて勉強して来ました。
登って美しい丘「登美の丘」という名前の由来の通り、実際に丘を登ると、そこには甲府盆地が目の前に広がる美しい景色が目に飛び込んできました。ワイナリー入口付近は標高400メートルほどですが、丘を登るとなんと、標高600メートルほどにもなるといいます。150ヘクタールもの広大な自社畑を持ち、土づくりから、瓶詰まで一貫したワイン造りを行っている登美の丘ワイナリー。
今年の4月にワイナリー長に就任した庄内文雄さんのご案内のもと、標高や雨量がどのように葡萄栽培に影響を及ぼすのか、土壌のこと、栽培のこと、実際に葡萄畑を回りながら解説をいただき、当日は35度を超える猛暑でしたが、それに負けない熱い質問が飛び交っていました。
品種ごとに最適の土地で育てるという葡萄造りの鉄則を守り、約10種類の品種を育てているそうです。色づく前の葡萄を実際に見ることができました。写真左が、棚仕立てで栽培されている「甲州」写真右は垣根仕立てで栽培されている「カベルネ・ソーヴィニョン」
近年、更に日本固有の葡萄品種として「甲州」が注目されていますが、登美の丘ワイナリーでも栽培強化に取り組んでおり、この棚仕立てに加えて、より凝縮感のある葡萄を求め、垣根仕立ての栽培にも挑戦しているとのことです。自社畑だからこそ、様々なチャレンジや品質管理を徹底して行うことができると庄内さんは話します。
畑の見学が終わると、破砕場や発酵槽、醸造棟やセラーなども見学させていただき、設備の詳しい説明をいただきました。
小型タンクを導入することにより、約50区画の葡萄畑から、葡萄の個性、区画の個性を最大限に引き出すために、可能な限り別々に醸造を行うそうです。
周りが山に囲まれているために「虫」が多く発生するようで、虫の侵入を徹底的に防ぐ工夫が随所に見られました。
最後に、とても貴重な「登美 赤 2013」を含む三種類(登美の丘 甲州 2017、塩尻ワイナリー 岩垂原メルロ 2014)をテイスティングさせていただき、有意義な研修を終えました。
今回、登美の丘ワイナリーに足を運び、実際に自分の目で見て感じたことや気づき、何より生産者さんの思いや、こだわりを私たちソムリエが目の前のお客様に伝えていくことがソムリエの使命だと改めて思いました。
コンラッド東京では、登美の丘ワイナリーのワインが全レストランでオンリストされております。
ソムリエチームだけではなく、今回山梨に足を運んだ各レストラン・バーのチームメンバーのお土産話とともに、登美の丘ワイナリーのワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ソムリエ
富満 勇希
23 Aug, 2018