ニューワールドの産地を代表する銘醸地、ナパ・ヴァレー。
その東部に位置するワイルド・ホース・ヴァレーの470万坪という広大な土地(中野区の面積とほぼ同じ)を有するケンゾー エステイト ワイナリーより辻本 憲三オーナー、夏子会長をお招きし、去る11月29日(木)に6年連続となったオーナーズディナーを開宴しました。
当日は20名を超える方がご来館され、特別レイアウトの1本流しテーブルでダイニングをアレンジし会場を整えました。
当日の様子を綴らせていただくのは、入社2年目、オールデイダイニング「セリーズ」/モダンフレンチ「コラージュ」の西住大が担当いたします。
私事ながら、専門学校入学以来アルバイトをしていた当ホテルの中国料理「チャイナブルー」を離れ、ワインにもっと注力したい!という気持ちをエグゼクティヴ ソムリエの森氏に伝えたところ、入社前数ヶ月間にケンゾー エステイトでアルバイト研修をさせていただくことに。当時はキャップシールを剥がす事も、コルクを真っ直ぐ抜く事もままならない状態でした。
そんな私を温かく迎えていただいたケンゾー エステイト ワイナリーは私にとって特別な思い入れや自然と愛がふつふつと湧くワイナリーであります。
図々しいながらも自ら志願し、少しでも成長したところを披露したいという気持ちから、昨年に続き、ワインのサービスにあたらせていただきました。
また、恐縮ながらも今年もソムリエユニフォームに袖を通し、お客様の皆様をお迎えいたしました。
当日は憲三オーナーと夏子会長を28階のロビーにてお出迎えし、ダイニング会場へとご案内しました。
お二方とも、ナパからの長旅の疲れを一切出さずに素敵な装いと明るい表情が印象的でした。
今年新たにお披露目されたケンゾー エステイト8つ目のアイテム 「清 sei」 2015。
初めてお飲みになる方も多く、ワインラヴァーの大きな期待を遥かに上回る「清 sei」の持つパフォーマンスの高さに皆様魅了されておりました。
(当然ながら我々スタッフ一同も同じく…笑)
全5種のワインアイテムとともに、シェフ・ド・キュイジーヌの松永が生み出す料理5品とのペアリングがダイニングを彩りました。
1品目はズワイガニを使ったアミューズ。ズワイガニの甘み、レモンのドレッシングはソーヴィニョン・ブランの甘みと爽やかな酸味、そしてパワフルかつエレガントなseiのバブルとの口溶けは優しく料理とワインを綺麗に包んでいました。
このインスピレーションは探究心を唆る素晴らしいスタートとなりました。
前菜の寒鰤のタルタルにはasatsuyuをお楽しみいただきました。
全米でベスト・オブ・ソーヴィニヨン・ブランに3年連続で選出されている大人気のアイテム。
asatsuyuのサーブを終え、始めた赤ワインrindoとaiのダブルデカンタージュ。
先輩ソムリエに見習いながら私もデカンタージュさせていただきました。ソムリエ一次試験を通過していない私ですが、先を見据えての特訓です…
厳しい指摘もありながら、和やかな雰囲気の中エレガントにデカンタージュを終えることができました。
(右: 大沼ソムリエ、中央: 増川ソムリエ、左: 私、撮影: エグゼクティヴ ソムリエ 森)
yuiには真鱈のポワレをご用意。下仁田ネギのローストや小さく刻んだ牛蒡やタコ、サルシッチャを添えた一品です。
yuiのもつほどよい果実味とオイリーな舌触りは様々なお料理と合わせて楽しめるアイテムだなと改めて感じました。
またスイカや蜂蜜を思わす優しい甘みのアロマ、爽快でドライな印象もうかがえました。
そしていよいよ赤ワイン2種のサーブ。
フラッグシップワインrindoとトップキュベの葡萄で造られる高貴なワインaiには、ビピュルゴー家のシャラン鴨のロティと一緒に。
フランスで4代にも渡る伝統ある一家であり唯一無二のブランドシャラン鴨はケンゾー エステイトの推奨するサービス温度の20度に合わせ2種のワインをお楽しみいただきました。
このディナーを通してとても感銘を受けたのは、夏子会長の振る舞いでした。
当日いらしたお客様ひとりひとりに歩み寄り、ご挨拶をされ、とても素敵な笑顔を浮かべ会話をされていました。
一見、普通の光景だろうと思いがちですが、夏子会長の愛の豊かさに人々は魅了され、世界中のワインラヴァーに愛されるワインナリーへ導いているのだと確信を得ました。
その愛は我々消費者のみならず、ナパの現地にいるスタッフ、日本の直営店のスタッフ、ケンゾー エステイト ワイナリーに関わる全ての人への愛が形となっているのだなと重ねて気付かせていただきました。
私は最後まで素敵な笑顔を浮かべる夏子会長に惚れ惚れしていました。
6年前に始まったコンラッド東京でのケンゾー エステイト ワイナリー メーカーズディナー。
10周年を迎えたケンゾー エステイト ワイナリー記念の年であった2018年。
各地で行われているオーナーズディナーの平成最後のラストを飾ったのはコンラッド東京であったと知り、何か特別の愛を感じました。
来年もぜひコンラッド東京にお越しいただき、7年連続となる開催をスタッフ一同心よりお待ち申し上げております。
個人的には、一味違ったスタイルでの開催も良いのでは?なんとも考えています。
こういったオーナーズディナーを開催する事で、そのワインのお披露目が出来たり、生産者の生の声を聞ける素晴らしい経験、時間であるということはもちろんですが、そのほかの特別な何かをインスパイアされる時間でもあると感じます。
私自身この先の目標の明確化やさらなる飛躍へ向けての意思確認をが出来た良い機会にもなりました。
まだまだ未熟者の私ですが、学ぶ事を楽しみ、持ち前のポジティブな姿勢と情熱を持ってこの先続く輝かしい未来へ羽ばたいていきます!
私は普段、朝食会場であるオールデイダイニング「セリーズ」におります。
「たまには優雅な朝食をとりたいなあ」とお考えの方、
コンラッド東京の朝食を体験しにお越しください!
私を含めた比較的若手メンバーの多いチームで皆様をお迎えいたします。
最後に…
ソムリエチーム諸先輩方がいない中、撮影された写真でお別れです。
この場をお借りして、藤島ソムリエ、増川ソムリエ、富満ソムリエ、お声がけできずにすみませんでした…
お許しください…!
(左から西住(私)、森氏、憲三オーナー、松永シェフ、夏子会長、北原マネージャー、斎藤氏)
辻本憲三オーナー、辻本夏子会長
エレガントなお時間をありがとうございました。
西住 大
14 Dec, 2018