3回に渡り、カリフォルニア研修を振り返ってまいりましたが、最後にご紹介するワイナリー。
ヒルズバーグからほど近い場所にワイナリーを構える「レイミー」。
デイヴィッド・レイミー氏(写真右)はボルドーのシャトー・ペトリュスで修行を積み、帰国後も超一流ワイナリーでの輝かしい経歴を持つまさにカリフォルニアを代表する生産者。
レイミーが用いるブドウは、ナパ・ヴァレーとソノマの中でも格別の扱いを受ける超一流のヴィンヤードオーナー達から提供され、その栽培過程にも深く関与するといいます。ヴィンヤードオーナー達が彼の造るワインに惚れ込んでいる証拠であると言えます。
デイビッド・レイミー氏の解説を聞きながらテイスティングさせていただけるという夢のような時間。
著名な批評家がこぞって高評価をつけるレイミーのシャルドネはとりわけ素晴らしく、「私のワインは酸味が鍵」と言うだけあって、美しい酸味が余韻まで続き、同時に熟成のポテンシャルもしっかりと感じる造り。
「オールドワールドのテクニックを持って、ニューワールドのブドウで造る」という言葉がなんとも印象的。
赤ワインで最も印象に残ったのは、シラーから造られる「シラー ソノマ・コースト2016」2つの異なる土壌のブドウをブレンドして造られ、少量ヴィオニエが加えられるクラシックな造り。既に香りは開いていて、黒系ベリーをコンポートにしたような甘やかな香り、スムースなタンニンと、上品な酸味。エレガントスタイルのお手本のようなワインでした。
今回、レイミーを訪問して、更にデイヴィッド・レイミー氏の造るワインが好きになりました。
今回の研修で、改めて現地に足を運ぶことの大切さと、造り手の想いに耳を傾ける事の大切さを学びました。
そしてカリフォルニアワインの奥深さにすっかり魅力されて帰ってきました。
今回このような貴重な機会を与えて下さった、布袋ワインズ 川上様、そして現地でアテンドしてくださったウィリアム・キャンベル氏、通訳として同行してくださった三木様には感謝の気持ちでいっぱいで、この場を借りてお礼申し上げます。
今回、旅の途中で出会った素敵なワインはコンラッド東京のワインリストに加えていきたいと思っております。
私のお土産話とともに、カリフォルニアワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。
カリフォルニアは、帰国して、またすぐにでも行きたくなる、そんな場所でした。
ソムリエ
富滿 勇希
20 Aug, 2019