こんにちは。ソムリエの増川です。
季節の変わり目で天候の不安定な日々が続いております。暑かったり、寒かったり、ジメジメした梅雨ももうすぐやってきます。
そんなときには、やはりよく冷えたシャンパーニュをいただきたくなりますね!
先日、シャンパーニュ地方グラン クリュのマイィより、マイィ社のジャン=フランソワ・プレオ氏が来日され、素敵なメーカーズ・ディナーをモダンフレンチ「コラージュ」にて開催しました。
そして当日の昼間には、チームメンバー向けにセミナーも実施していただきました。
皆様は「マイィ」をご存知ですか?
シャンパーニュの主要生産地のひとつ、モンターニュ・ド・ランスにあるグラン・クリュ、マイィを拠点としたワイナリーです。
マイィは他のシャンパンの造り手と違い、特殊な造り手なのです。
シャンパーニュのエチケット(ラベル)に「N・M」や「R・M」などの表記があるのを見たことはないでしょうか。これはその造り手がどのような業態でシャンパーニュを造っているのかを表したもので、マイィには「C・M」と書かれています。これは、「コーポレート・マニピュラン(Coopérative de Manipulant)」の略称で、協同組合もしくは栽培家組合という組織で成り立っているということを意味します。
すなわち、ブドウ栽培家たちが集まり、協同組合にブドウを卸し、その組織がシャンパーニュを造っているということです。ということは、「C・M」は、「R・M」といわれる、シャンパーニュの小規模自家栽培・醸造メーカーで販売も行う生産者のことを指す「レコルタン・マニピュラン(Recoltan Manipulant)」のように、自ら葡萄を育てることでその畑をより知ることができ、大手メゾンのように、ある程度の生産量を安定して保つことができます。
マイィでは多くのリザーヴ・ワインを持つことができ、これをブレンドすることでマイィの変わらない味わいを造り出しています。さらに、畑を知り尽くしていることから、その特徴を表した、プレステージ・シャンパーニュも造り出しています。
実は私は過去に一度、このマイィを訪ねたことがあります。畑の真ん中に綺麗なメゾンがあり、お洒落なエントランスから裏手に入ると、地下に続くカーヴが現れます。なんと約35年かけ、手で掘り続けたというこのカーヴは、深さは19メートル、全長1キロにもおよびます。1929年から冬場の栽培がひと段落している合間に掘り続けたという大変希少なカーヴを見学することができ、感動したのを覚えています。
コンラッド東京では、 マイィのシャンパーニュは、すでに「ブラン ド ノワール」の1アイテムがワインリストに入っています。
もう1アイテム加えたいのですが、北原ヘッドソムリエの推す、男性的な「Les Échanson 2006」、そして森本アシスタント ヘッドソムリエが推薦する女性的な「L’Intemporelle 2009」。
どちらになるかは、、、
今月21日には、ケンゾー・エステートのメーカーズディナーを開催いたします。
日本でも大変人気なナパ ヴァレーのケンゾー・エステート。ナパ ヴァレーの最近の動向やスタイルをオーナーである辻元憲三氏から直接伺えるまたとない一夜限りのディナーです。
さらに、モダンフレンチ「コラージュ」の夏の新作メニューもいち早くお楽しみいただけます。
ジメッとした梅雨も素敵なお食事で爽やかに過ごしませんか?
皆様のご参加をお待ちしております。
ソムリエ
増川誉大
05 Jun, 2017